Possibility of the Urban Water Transport through the Ferryboat of Taisho Ward, Osaka city
作者:A. Yamamoto, Hikaru Kinoshita · 发表于:Journal of the City Planning Institute of Japan · 年份:2015 · DOI:10.11361/journalcpij.50.1077 · 研究领域:Environmental Science
1.背景と目的 水都大阪には多数の河川があり、江戸時代から人々の通 行のため渡船が始まった。四方を川と海に囲まれた大正 区は、大正初期まで大部分がのどかな農村地帯であったた め、陸路の交通機関の発達が遅く、水路を行き来する小船 と、木津川や尻無川の渡船が重要な交通機関であった。現 在、大阪では橋梁が整備され、地上地下問わず交通網が発 達しているが、臨海部には今なお8ヶ所の渡船が運航して いる。その内の7ヶ所が大正区と他地区を渡しているもの であり、住民の生活に欠かせない交通手段のひとつとして 親しまれ、日々利用されている(図1)。 一方、大阪において、埋め立てにより減少した運河、水 路をふまえ、近年、水都再生が議論されており、観光資源 として渡船にも注目が集まっている。しかし、渡船は道路 法で規定されており、交通手段ではなく道路として扱われ るため、観光資源としては制限が多いのが現状である。 大阪市の渡船については、利用者の渡船利用目的や行動 圏を考察した研究や、4ヶ所の渡船場でアンケート調査 を行い、利用者の目的や頻度に応じた景観への意識を検討 した研究、渡船事業の歴史的変遷や天保山渡船の利用実 態をまとめた研究などが行われてきたが、水上交通とし ての評価についてはまだ十分に検討がされていない。大阪 の水辺の価値向上を目指す上では、渡船利用者による評価 とその要因を把握する必要があると言えよう。 したがって、本研究では、現地でのアンケート調査を実 施し、大正区の渡船がどのような要因で住民の生活道路と して成り立っているのか明らかにした上で、大阪における 新たな水上交通の可能性を見出すことを目的とする。